
私が以前お世話になっていた職場の人の話です。
都内にある会社でした。
私が入社して数日後。
ある先輩(男性)に声をかけられた。
先輩「あなた、私のこと知らないわよね?」
私「◯◯さんですよね?」
先輩「違うわよ!あっ、名前は合ってるわ!」
「私、昼間はビジネスマンだけど、夜は蝶になるのよ!先に言っておくわよ」
私「蝶?」
先輩はそれだけ言うと行ってしまった。
別の先輩「彼はオカマなんだよ」
「昼間は男で普通に仕事して、夜は女装して遊びに行くらしい。」
「彼の女装した姿を見た人は社内にいないんだけど、本人的には完成度が高いらしいよ」
私「そうなんですか〜」
私「話し方は…」
別の先輩「社外の人と社内の人で使い分けてる」
2年くらい経ったある日、初めて行った某所で友人と呑んだ帰り道、蝶の姿の先輩とばったり会ってしまった。
先輩「…」
私「…」
私からは声をかけられなかった。
先輩も声をかけて来なかった。
そのまますれ違った。
私は、完成度低いよね…と思ってしまった。
カミングアウトしている人をTVなどで見るせいか、自分では偏見はないと思っている。
気になったのは完成度。
蝶の完成度が高いと聞いていなければ、ハードルは低かったのだろうけど…
もうやめておきましょう。
翌日に会った蝶先輩は、いつもの昼間の先輩でした。
私もいつもの後輩でした。
あの時出会ったのは、別人だったのだろうか…
大人って…
若かった私は思うのでした。
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